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ただのノート

Egon SchieleとRachel's

あまりこういうのは良くないかもしれないが埋め込んでみる。

www.youtube.com

このグループは僕が生まれるより前にアメリカのケンタッキー州で結成された室内楽をやっていたグループで今は多分活動してない。前身グループは元々ハードコアをルーツとしていて、このグループでは一転クラシカルな音楽になっている。

 

別に特別クラシックを聴くわけでもないがたまたまこのグループを知って初めて聴いたのがこれだった。

 

www.youtube.com

エゴン・シーレはこれを聴いてから知ったけれど、オーストリアの画家だ。100年くらい前には死んでる。このアルバムはエゴン・シーレの演劇の劇伴のために作られたらしい。1995年。この人たちはアメリカ人だしなんでわざわざオーストリアの画家のために劇伴を作ったのかという根本的な疑問は残るがとにかく内容はすごい。思わず買った。装丁もシーレの絵であしらわれている。

 

 

エゴン・シーレは天才だった。そして彼の人生は劇的だった。その生涯は前述の通り演劇にもされたようだし、この間映画化もされた。そのように時代の寵児としても語られている。

 

Music for Egon Schiele

Music for Egon Schiele

 

 

アルバムでは演劇の劇伴らしくシーレの人生を切り取った様な形で構成されている。始め聴いているときはそれを知らずに聴いていた。音数は室内楽だし決して多くはないが僕にとっては濃密だった。ハードコアを時折感じさせるような激情が垣間見える。うねりのようなねっとりとしたストリングが耳から離れない。

 

 

それまではまるで絵画なんて特に美術館に行かない限り見る機会はなかったし画家の名前なんて片手で数えるほどしか知らなかったが、このエゴン・シーレにはなぜか惹かれた。(今でも両手くらいしか知らない)当然このアルバムのせいだ。

 

自然と興味が出てきてこのグループのCDは何枚か買ったしシーレの映画も見に行った。海外に行った時にシーレの絵も見たかったが見れなかったのが心残りだ。それに加えてもっとも所蔵数の多いオーストリアに行きたいとまで思うようになっている。クラシック鑑賞も兼ねて。

 

こんな風に全く違う分野に興味を広げさせるのは偉大だと思うしやはり視覚と聴覚という五感に訴えかけるという意味では共通する部分があるのかもしれない。うらやましいとさえ思う。

 

 

 

と、なぜこれを書いたかというと、このグループのドラムの人が三日前に亡くなったという記事をたまたま見たから。元々前身グループでギターだったJason Nobleが一人で演奏してrachel、そこに加わってrachel'sとなったらしい。しかしそのJason Nobleももうすでに数年前に亡くなっている。という感じでおそらくもうこのグループは活動することはないだろう。ソロでは活動しているメンバーもいるらしいが。

 

www.factmag.com

この記事を見つけたのは本当にたまたまで、日本来ないかなーなんて軽い気持ちでtwitterで検索したら出てきた。しかし、そのことにコメントしている人はその検索結果内にはほとんどいなかった。少し残念だった。facebookに飛んでみても更新はされてない。結局そのことはその音楽情報記事でしかわからなかった。

 

本国では多くの人から惜しまれているのだろうか。羨望すら覚えたグループがこうやって目の見えないところで風化していくのはなんだか悲しい。何処かの誰かがCDさえ残ればいい、音源さえ残ればいいなんてことを言っていたような気がするが本当にそうなってしまいそうだ。なんだか物悲しい。

 

インターネットが普及して、情報量は加速度的に増えた。誰もが創作者になれるしなっている。そして創作物を垂れ流している。情報量が増えて創作物が増えて、そしてそれに応じて日の目を浴びる機会も増えた。ただそれと同時にそれらは大量消費されている。指で流れてくる創作物をそのまま受け流していく。消費された後も記憶の片隅にすらないかもしれないその創作物はいつまでも残り続ける。この広大なネット上のどこかに静かに潜んでいる。日の目を浴びず。誰かが見つけるのを待っている。ひどく退廃的だ。沈む。

 

 

Systems: Layers

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Egon Schiele: Portraits

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